初めに
Battlefiledシリーズをやってきている猛者ならば、知っているとは思うが、このシリーズでは、ゲームを開発するためのゲームエンジンは、「Fostbite」と呼ばれるものを使用されている。
では、この「Fostbite」についてだが、もしかしたら、Youtubeなど『「Fostbite」はバグだらけである。古いソフトである』という話を聞いているかもしれない。
そのバグが多いという発言を信じるならば、なぜ「Fostbite」は、バグだらけなのだろうか?
DICEが無能だから、「Fostbite」は、バグだらけなのだろうか?
筆者は、決して「DICEが無能」だからという理由ではないと考えている。
その理由として1つ挙げられるのが、「Fostbite」が「あまりにも若い技術」である点があると考えている。
それでは、「若い技術」の対義語にあたる「枯れた技術」とはなんだろうか?
枯れた技術とは?
沢山使われてバグやらの問題が解消された技術を指す。
宇宙開発で使われている技術は、一見目新しい感を受けると思うが、その1つ1つは、非常に長い歴史を持つ、俗に言う「枯れた技術」であることが、非常に多い。
宇宙という空間では、一回機械が壊れてしまうと、なかなか修理ができない、修理できないとなるゴミと化すことになる。そのような数億数兆かけた機械が一回の故障や事故を起こされるのは、非常に困る。
そのため、宇宙開発において、とても慎重に開発し信頼性の高い物を作り、宇宙に送ると言うことをしている。
そして、その「信頼性の高い物」を作るためには、必ず「枯れた技術」が多用されることになる。
「若い技術」の問題点
「若い技術」でも、一見問題なさそうに聞こえるかもしれないが、開発時には、この若い技術故の問題に非常に悩まされる。というか、非常に非常にひじょ~~~~~に大きな問題である。
対義語として、「若い技術」の対義語として「枯れた技術」がある訳だが、「若い技術」というのは、「利用者が少ない」「利用回数が少ない」「利用された期間が短い」というなどという背景が存在し、その結果として「問題(バグ)潰しがされていない」が発生する。
言葉で「問題(バグ)潰しがされていない」と言うのは、楽だが、状況は予想以上に大変である。
筆者は、ソフトを開発するためのライブラリと呼ばれるソフト開発の際のツールセットのようなものを、使っている。
そのライブラリは、今年(2022年)の5月に正式リリースされたばかりのであり、筆者は、その正式リリース前の3か月ほど前から、7カ月ほど、ずっとその「あまりにも若い技術」を使い続けている。
その経験から、「枯れた技術への憧れ」と「若い技術への苦しみ」を強く感じるようになった。
1つする度に、「これは本当に自分が悪いのか?」「issuesにバグ報告がされている」という経験をし、その問題への調査対応ばかりに手が回ってしまう。
更に言うと、技術(ライブラリ)へのバグ対策ばかりして、本題のソフト開発が出来ていない感すらある。
「Frostbite」は若い技術なのか?
筆者は、「Frostbite」は若い技術であると考えている。
その理由として、「利用者が少ない」「利用回数が少ない」がある。
「Frostbite」は、内製ゲームエンジンであり、UE4やUnityのように一般に公開されていない。一般公開されていないことも相まって、エンジン採用タイトルは、少ない。
採用タイトルが少ないということは、利用者はかなり限られてくる。それゆえ、バグ潰しがされ切れてないという可能性が大きくある。また、利便性においても、同様に利用者が少ないために、洗練されていないと考えらえる。
以上の理由から、ゲーム開発時には、ゲームを開発するだけでなく、「ゲームエンジンのバグ・変な癖に翻弄される」という結果になり、本題のゲーム開発が鈍化していると考えている。
そんなわけで、BFシリーズのエンジニアさん達、大変だなぁ…と心から尊敬するのであった。
余談:「Frostbite」も一般公開したら?
正直、今、3Dゲームエンジンの市場として、UnityとUE4/UE5が独占状態であるのは、否めない。
今更「Frostbite」も公開して、一定以上の売上あったら、納金してね!と言っても、「Frostbite」を使ってみたいと思ってくれるエンジニアがいるかが、問題である。
正直、UnityとUE4/UE5は、自前のアセットストア(素材を販売できる場所)を所有するなど、一般利用者に対して、オープンにしている。今更、アセットストアのない、ゲームエンジンだけの環境を用意されても、自前での3Dモデルやモーション、音楽、マップデザインなどの作成は、非常に骨が折れる。それこそ、複雑骨折するほどに。
そのため、今更公開しても、難しいのでは?と愚考する。
オワリ
以上、枯れた技術っていいね!って話でした。いやぁー仕事したくなぁーい!
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