前置き。この記事は「savage_sise1976さん」の投稿です。
FPSゲームをプレイしている人なら誰しもが気になるのは音だろう。
ソロプレイのみであれば特に問題は無いが、最近流行りの対人ゲームの場合、対戦相手が鳴らす足音、銃器音によって敵位置の把握から車両の特定と言った物を行う必要が出て来る。
そうした中で、自称高解像度BAイヤホン大好きインターネッツ現役JKである私がFPSゲームにおける音響機器について書いていく。
音響機材とは
スピーカー、ヘッドフォン、イヤホンと大きくこの3つに分かれる。
それぞれ利点、欠点はあるものの、音を奏でる物としては同じである。
以下にそれぞれゲーム利用における利点と欠点を記載しよう。
スピーカー
利点
- 大型のハウジング、ドライバーによる高解像度の音を提供できる。
- 音圧によるゲーム内の臨場感、キャラクター同士の会話に現実味を持たせる事ができる。
- 5.1chサラウンドのように容易に全方位からの細かい音を拾う事が可能
欠点
- 高音質を求める場合、大型スピーカーが必要となりそれなりのスペースが必要
- スピーカーからの音を拾う為、VoIP利用が難しい
- 音圧が大きくなる為、周囲への配慮が必要
- 機材構築は容易だが、高額になる
ヘッドフォン
利点
- スピーカー程ではないが、高解像度の音を提供可能
- 密閉されるため、限られた環境での利用が可能
欠点
- 取り回しが悪く、人によっては長時間使用していると重い、熱いと言ったゲームプレイを阻害する要因が出て来る
- 2chしかない為、立体的な音響ではスピーカーに劣る
- 物によっては変換プラグ、パワーアンプが必要となる
イヤホン
利点
- 低価格であり安易に購入が可能
- 取り回しが良く、長時間の利用でも疲れる事が少ない
欠点
- スピーカー、ヘッドフォンと比べ音質が非常に悪い
- ヘッドフォン同様に2chのみである為、立体的な音響では弱い
音の高解像度とは
音の高解像度という言葉を知らない人は多いと思う。
単純に言えば耳に聞こえてくる情報量が過密化されているかされていないかというところだ。
普段私達が聞いている周囲の音は、たくさんの雑音から構築されている。
机をたたく音、紙の擦れる音、キーボードのタイプ音、話し声等々だ。
そうした情報を私達の耳は瞬時に聞き取り、分解し、その音が何の音かを判断し、理解をしている。
ここで言う音の高解像度とは、その理解をできる限り増やすという意味だ。
現実世界であればそう言った音が最大の高音質で聴く事ができるのであるが、ゲームや音楽と言った物になると変わってくる。
例えば100円のイヤホンの場合、鳴らす音と言うのは非常に聴き辛い。
コレはイヤホン内部のドライバーの作りが甘く、ある一定の音を鳴らす事ができない為に雑音化している為である。
本来であればある曲のここでフルートの音が聞こえる、ドラムのハット音、コーラスの声がある筈なのに100円のイヤホンでは聞こえてこないのはそう言う理由である。
言わば音を鳴らす製品が悪い為、上手く音を鳴らしてくれていない。聴こうと必死に耳を傾けても元から鳴る音が潰れてしまっているのでしっかりと聞こえないのだ。
そうした事から、ゲームにおいても高解像度と言うのは求められている。
音が潰れて聞こえない状態というのは、敵の足音や細かい情報を得られていない事となり、対人ゲームにおける情報戦で一つ負けている状態になるのだ。
音質と価格との比例(イヤホンの例)
音響機器だけでは無いが、ヘッドフォンやイヤホンを調べると100円から数十万までと上から下までの開きが大きい。
単純にだが、金額が高くなるほど音が良くなるというのは正論である。
高いという事はブランドという箔がついているのもあるが、それでも使用している材料や内部の仕組みに飽くなき手を入れている。
だが、これから良い物を買おうと思う人はどの価格帯から手を付ければいいのか判らないと思う。
そうした人たち向けにイヤホンではあるが、一つの価格帯の指標を下記に記載するので参考にしてもらえればと思う。
0~5000円代
エントリーモデルと呼ばれるこの価格帯。
安さを追求している為、どのメーカー品でも同じような音になってしまっているのが印象的だ。
最近は中国メーカーがこの価格帯に力を入れており、一昔前の同価格帯のモデルと比較すると大幅に音質が改善している。
しかし、その上のレイヤーのモデルも同様にレベルが上がっている為、音質における劣勢は変わらない。
5000~15000円代
ミドルクラスと呼ばれる価格帯がこのレイヤーだ。
エントリーと比べ、品質も向上し、音も非常に良くなっている。メーカーによる差別化も活発にされており、イヤホンメーカーにおける激戦区と言って過言ではないだろう。
少しいいイヤホンを買おうと思っている人たちが手を付けるのがこの辺りで、ブランドイヤホンと言うのもこの辺りが多い。
RazerやLogicoolと言ったPC機器メーカーが出しているのもこの辺りになるが、そうしたPCメーカーが出している物はあくまでもブランドとしての価格付けが大きく、音質的な意味合いでは音響機器メーカーであるSONYやJVC、ゼンハイザーと言った所に劣る。
購入するイヤホンで一番難しいのがこの価格帯だろう。
15000~それ以上
ハイエンドクラスと呼ばれるのがここから先になる。
老舗から新興企業が並び、それぞれの技術と財力を集約させて作成した名作と言われるイヤホンがここに名を連ねる。
名器と呼ばれるイヤホン達はエントリーやミドルクラスを抑える程の音を提供する。
本当に素晴らしい音を聴きたいのであれば、このクラスを買うべきだろう。
以上が価格帯による音質の一つの指標だ。
最近流行っている無線形式のイヤホンもあるが、あまり変化はないと個人的には考えている。
さて、この中でゲームをプレイするにあたりどの価格帯が良いかと問われると、答えとしてはミドルクラスとなる。
これはゲームから流れる音がどういった物であるかを考えればおのずと判ってくる。
まず、エントリーモデルだが、前述で記載した解像度で劣り、上位のクラスと比べて音が聞こえない場合が多い。
次にハイエンドのモデルだが、この価格帯のイヤホンはほぼ音響機器として特化したモデルとなる。
その為、クラシックのピアノ、フルート、バイオリンと言った優しく伸びやかな音であったり、ギターやドラムと言った激しくも通る音、伸びやかなボーカルと言った限られた音を奏でる事に特化している。
しかし、コレがゲームになると必ずしも必要ではない。FPSゲームと言えば発砲音であったり爆発音、ハイエンドクラスが奏でられる音から大分離れてしまう。
確かに高音質であり解像度も高く、色々な音がハイエンドクラスでは聞こえるが、それはあくまでも音楽に特化したからこそ聞こえる音であり、ゲームから発生される音に合致するという事は決してない。むしろ情報過多となり耳で処理する事ができない場合が存在する。(経験談)
そうした事から、ゲーム用として購入するのはミドルクラスの物が良い。
製造メーカー
最近、中国メーカーであったりPCパーツメーカーと言った昔は音響機材を開発していなかったところがイヤホンやヘッドフォンを出している事が多い。
ここで注意して頂きたいのは、必ずしも同じ価格帯でもPCパーツメーカーが出している物は良い音を出してくれる訳では無いという点だ。
これはPCパーツのロゴであったりそのブランド価格を上乗せして売り出している場合が多い。
また、中身も別会社のOEMであったりと必ずしもその価格に合った機材を利用して開発している訳ではない。
現時点でだが、老舗音響機器メーカーのSONY、SHURE、ゼンハイザーが出している同価格帯のイヤホンとPCパーツメーカーが出しているイヤホンとでは音質に天と地ほどの差がある。
そうした事から、ゲームにおける音響機材も同様に昔から音響機器を販売しているメーカーをお勧めする。
ドライバーの違い
知らない人が多いと思うが、イヤホンやヘッドフォンの音を鳴らす部分であるドライバーには3種類ある。
この違いは非常に大きく、音質に大きく左右される。
ダイナミックドライバー
一番なじみのある昔からのドライバーであり、薄い膜を磁石の電気信号で震わせる物だ。
コレは100円のイヤホンでも使われている比較的ポピュラーな物で、重低音を鳴らす事が得意で音圧も大きいという特徴がある。
もちろんこれはドライバーが大きければ大きい程音が良くなる。その為、ヘッドフォンであったりスピーカーは同様のドライバーで構築がされている。
バランスドアーマチュア(BA)
主にイヤホンに採用されているドライバーであり、仕組みとしては定規を震わせるような原理で音を鳴らす物だ。
このドライバーはダイナミックと比べクリアではっきりとした音を出す事ができ、ダイナミックで潰れてしまう音を出す事ができる特徴がある。
ただ、ダイナミック程の音域が無い為、低音から高音までの音域が狭い。
コンデンサー
ドライバー自体はダイナミックと同様ではあるが、電力供給にコンデンサーを用いているのが本ドライバーだ。
このコンデンサー型は、ダイナミック以上に振動幕が薄く、繊細で歪みなのない、ライブ会場やコンサートホールにいるような音を出す事が得意である。また、音の帯域も広く人間に聞こえないレベルの音を奏でる事が可能だ。
欠点だが、外部アンプユニットが必要な為、非常に取り回しが悪い事と値段が高い。
パワーアンプの必要性
PCに直接イヤホンやヘッドフォンを刺して利用している人は多いと思う。
使い勝手についてだが、それはそれで一つの正解だ。だが、利用しているイヤホンやヘッドフォンによってはそれだけでは上手く音が鳴らない場合がある。
コレはイヤホンやヘッドフォンのインピーダンス(Ω)が大きい事が影響している。
良い高額なイヤホンやヘッドフォンになるとよくあるのが、インピーダンスが大きいという点だ。
コレは、鳴らすためのドライバーをできる限り大きくしたりした結果であり、悪い意味では無くむしろインピーダンスが大きい事で音が良いという一つの指標として用いる事ができる。
しかし、インピーダンスが大きくなるという事は電気抵抗が大きくなるという事を意味し、PCのステレオジャックの出力ではしっかりとイヤホンやヘッドフォンが鳴らず、ボケボケの音が鳴ってしまう事態となる。
そうした事を避ける為にパワーアンプが必要となる。
最近ではYAMAHのAG03や06と言ったミキサーが丁度その役割を持ってくれており、利用している人が多いと思う。
電気抵抗であるインピーダンスが大きくなる事で、しっかりとイヤホン、ヘッドフォンが機能するのだ。
もし仮にだが、高いイヤホンを買ったのに音がボケボケで良く聞こえないという場合、このインピーダンスが大きい可能性がある。
パワーアンプ、若しくはオーディオインターフェースとして利用できるミキサーと言った物を導入する事をお勧めする
PCを操作せずに、目の前のノッチで音量調整ができるのも利点だ。
まとめ
今回だが最低限必要と想定される音響機器類について、私の思うところを一通り書いたと思う。
注意して頂きたい点としては、本当に聴きたい音と言うのは自分自身で探すしかないという事は肝に免じておいていただきたい。
これは、人が十人十色いる事と同じく、ある製品の使い勝手であったり聞きやすさと言った物が異なるからだ。
可能であれば、イヤホンやヘッドフォンを買う際に、一度家電量販店で視聴する事をお勧めする。
音響機器と言えど、使うのは自分自身であり一つの専用ツールである。
是非、自分自身の納得する音響機材を揃え、ゲームで活躍してほしい。
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